ARTiGO

かなりひさびさの更新になってしまいました。

いろいろとやりたいことがあるのに、全てが中途半端になっているのは、仕事が忙しかったとか、私生活で多忙だったとかではなく、単にサボっていたからといっても過言ではないでしょう。

さて、このたび、ARTiGO(アティーゴ)というものを買ってみました。

ARTiGOとは

ARTiGOというのは、VIA社が出しているベアボーンキットでして、簡単にいえば小さなデスクトップパソコンです。
もちろん、小さいといってもいろいろとありますが、これが大変に小さい。顕微鏡で見えるかといえば顕微鏡では見えますし、肉眼で見えるかどうかといえば肉眼では見えますが、みなさまにイメージしていただくためには、「ぶっとい文庫本」と思っていただくとよいでしょう。縦横の長さは文庫本と一緒です。

CPUは、VIA C7 1GHz(Eden)となります。そんなに期待してはいけません。例えていうならば、C7というのは「Pentiumがでる前のi486をすごい速度でぶん回してみました」という感じです。パンピー共が使っているところのCeleron MだのPentium Mだのと比較すると、大まかにはクロック数で半分程度だと思っておくとよいのかもしれません。今年、VIA社からは後継のVIA Nanoというものが出るのですが、VIA社はVIA時間という異なる時空の中におりまして、「出荷しました!」といってから、我々の手に届くまで数ヵ月どころか数年を要することさえあります。VIA社は光速に近い速度で運動中であることがよくわかります。

さて、それはさておき、この「キット」が4万円弱ほどで売っております。キットというだけありまして完成品ではありません。あと何を足せば完成かといいますと、「メインメモリ」「ストレージ」です。

買い足すべきもの

メモリは1GBまでということです。当世において1GBというと「メモリが少ない」部類に入ります。渋谷では、メモリは最低2GBないと女子高生にもてないといいますが、そんなことをいっても、積めないものはしかたありません。
ノートPC用のSO-DIMMを購入します。

ストレージ、つまりディスクですが、これは2.5インチのATA(ARTiGOの最近のリビジョンならSATAもOK)のディスクを購入します。がんばる君なら、SSDでもよいでしょう。

これらをあわせますと、総額5万円強というところでしょうが、今回はminipc.jpというところから、全部入り49800円(HDDは80GB)で購入しました。 (http://minipc.jp/shop/87.html ) 組み立てなどは素人たる私でも苦労しそうにありませんでしたが、面倒のないところで。質問などもさせていただきましたが、きちんと応対していただきました。別に私はこの会社の回し者ではありません。

なお、ARTiGOには、CDだのDVDといった前時代の遺物を読み込むことができません。どうしても読み込みたいならば、USB経由で外付けドライブを利用して接続することになります。

OS

さて、このARTiGOはOSもついておりません。

ということは、自分でインストールせねばならないわけです。USB経由で外付けドライブを用意してインストールするようにかかれておりますが、USBメモリからでもインストール可能でした。

というわけで、今回はVine Linux 4.2のCD-ROMイメージをUSBメモリ上に作りまして、そのまま起動となります。CD-ROMイメージを作るといっても、たいしたことをするわけではありませんで、vine42-i386.isoをダウンロードしてきたら、これをUSBメモリのルートに放りこむ。別途、vine42-i386.isoの中身を見てisolinuxディレクトリ以下にあるファイル群をやはりUSBメモリのルートに放りこむ。isolinux.cfgはsyslinux.cfgにリネームするというだけです。

ディスクも買わなかった人は、USBメモリだけで完結させるなんていうこともできることでしょう。

何に使うか

とりあえずは、常時起動させておくことに致しまして、サーバにさせてみます。Apacheを動作させるなど、これまで別のデスクトップPCが担っていた部分を全て移行しました。

これまで使ってきたLinuxマシンを全て代替できればよいのですが、日常のデスクトップマシンとしての利用(例えばウェブブラウジング)などにも利用できるかは少し微妙かもしれません。しかし、無駄な電気も使わず、常に起動されているという意味では、現在のマシンを退役させて、ARTiGOにダウングレードするというのもよいかもしれませんから、検討してみます。(マシンをいちいち起動させてから使うという部分で面倒なので、少しくらい遅くても常時起動マシンの方が結局は使い易いかもしれないということ。)

その他

静音性については、少しだけ期待はずれでした。もともとファンレスではありませんが、少し耳に付く音がします。といっても、置き場所などを工夫すればあまり気にならないかとは思いますし、それまでに使っていたデスクトップマシンと比較すればかなり静かです。